古来、食文化において「薬食同源」ということばがあり、体を治す為に薬と同様に食を重視してきました。
あらゆる薬材、食材の効能を五味五性で規定し、「五味調和の原則」に基づいて、健康を回復する食事も、病気を治す薬も調理調剤されました。
東洋医学では酸・苦・甘・辛・鹹(さん・く・かん・しん・かん)の5つの味のことを 「五味」と言います。
酸について
酸のはたらき
血液の流れをサラサラにし、動脈硬化や梗塞を防ぎ、老廃物の代謝を促進します。
食品の腐敗を防ぐ・鮮度を保つ・脂肪を中和するなどのはたらきもあります。
酸味が不足すると…
筋肉が硬くなります。
その他、アレルギー性疾患などを招きやすい体質になります。
酸の食材
肝臓や胆のう、中枢神経系・自律神経系・循環器系などに作用し、はたらきを整えます。
収れん・固渋作用があり、体内からの水分の過剰な発散を防ぎ、筋肉を引き締め、寝汗、下痢、頻尿、慢性の咳を止めるなどの効能があります。
温には寒、寒には温の食べ物を組み合わせて、バランスを取ることが重要になります。
温…身体を温める性質、止痛、新陳代謝の促進作用がある食材です。
冬の薬膳、冷え症体質などの食事に使用します。
平…温寒のどちらの作用もない、極めて穏やかな性質の食材です。
日常の食事で一番多く、使用されます。
寒…身体の熱を取る性質、鎮静、解毒、消炎作用がある食材です。
夏の薬膳、熱性体質などの食事に使用します。
苦について
苦のはたらき
消炎(炎症を消す・熱を冷やす・血を止める・痛みを鎮める)や、湿りを乾かす・体内の不要なものを排泄するはたらきがあります。
心臓のオーバーヒートを和らげるのも苦味です。
苦味が不足すると…
心臓や循環器系に関係する臓器と機能に作用し、はたらきを整えます。
狭心症、心筋梗塞、動悸、息切れ、不整脈など心臓に負担が大きくかかる症状が起きやすくなります。
苦の食材は摂り方に注意!
清熱・解毒・消炎・鎮静・利尿・通便・燥湿の作用があり、発熱、ニキビ、食欲不振などに効果があります。
摂りすぎは脾や胃に負担をかけます。辛味と一緒にバランスよく摂りましょう。
温には寒、寒には温の食べ物を組み合わせて、バランスを取ることが重要になります。
温…身体を温める性質、止痛、新陳代謝の促進作用がある食材です。
冬の薬膳、冷え症体質などの食事に使用します。
平…温寒のどちらの作用もない、極めて穏やかな性質の食材です。
日常の食事で一番多く、使用されます。
寒…身体の熱を取る性質、鎮静、解毒、消炎作用がある食材です。
夏の薬膳、熱性体質などの食事に使用します。
苦寒
- コーヒー
- たけのこ
- アロエ
- たかな
- ほうれん草
- にがな
苦の商品
甘について
甘のはたらき
いわゆる旨味で体の栄養になり、緊張をほぐす・様々な味の中和・疲れを癒すなどのはたらきもあります。
体に合わせて調和した摂り方が重要で、甘味を摂るときには「鹹味(しおからみ)」を一緒に摂ることが必要です。
甘味が不足すると…
日頃よく口にする食物に多く含まれるため、あまり不足することはありません。
摂りすぎると、肌や骨・歯などが弱くなり、心臓に負担がかかります。
甘の食材
胃腸と脾臓に作用し、はたらきを整えます。
滋養作用・緊張を緩和し痛みを取るなどの作用があり、慢性疲労、虚弱、疼痛などに効果があります。
温には寒、寒には温の食べ物を組み合わせて、バランスを取ることが重要になります。
温…身体を温める性質、止痛、新陳代謝の促進作用がある食材です。
冬の薬膳、冷え症体質などの食事に使用します。
平…温寒のどちらの作用もない、極めて穏やかな性質の食材です。
日常の食事で一番多く、使用されます。
寒…身体の熱を取る性質、鎮静、解毒、消炎作用がある食材です。
夏の薬膳、熱性体質などの食事に使用します。
甘温
- うどん
- かぼちゃ
- 餅
- 大麦
- やまいも
- 枝豆
- 納豆
- うなぎ
甘平
- ねり胡麻
- 小豆
- 蓮根
- 椎茸
- クルミ
- そら豆
- なつめ
- 百合根
甘寒
- 白砂糖
- なす
- きゅうり
- メロン
- みかん
- キャベツ
- トマト
- わらび
- こんにゃく
辛について
辛のはたらき
体を温める・血液循環をよくする・食べ物の腐敗や臭みを消すなどのはたらきをします。
クシャミ、鼻水、鼻づまり、皮膚病、 腹の冷えている方や便秘しやすい方はタップリとお摂り下さい。
辛味が不足すると…
便秘、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、花粉症などにかかりやすくなります。
スパイスの摂り過ぎを気にする方もいますが、欧米諸国に比べ、使用するスパイスの種類も量も少ない日本の食卓では、圧倒的に不足している方が多いです。
辛の食材
肺、大腸系に作用し、はたらきを整えます。
香り物。いわゆるスパイス、ハーブといわれるものの多くはこちらに入ります。
体を温め、気血の循環をよくし、滞っているものを発散させるなどの作用があり、かぜ、冷え、瘀血、疼痛などに効果があります。
温には寒、寒には温の食べ物を組み合わせて、バランスを取ることが重要になります。
温…身体を温める性質、止痛、新陳代謝の促進作用がある食材です。
冬の薬膳、冷え症体質などの食事に使用します。
平…温寒のどちらの作用もない、極めて穏やかな性質の食材です。
日常の食事で一番多く、使用されます。
寒…身体の熱を取る性質、鎮静、解毒、消炎作用がある食材です。
夏の薬膳、熱性体質などの食事に使用します。
辛温
- わさび
- 唐辛子
- かぶ
- にんにく
- わけぎ
- 日本酒
- ワイン
- 焼酎
辛の商品
鹹について
鹹のはたらき
小便を出すために必要です。
多からず又少なからず、よい塩梅(あんばい)に用いることが重要です。
鹹味が不足すると…
排尿困難、便秘、高血圧、むくみなどの原因になります。
判断力の低下などにも関わってきます。
鹹の食材
腎、膀胱系に作用し、はたらきを整えます。
体の中の水分代謝を整え、固いものをやわらかくして塊を解消し通便などの作用があり、血虚、便秘、腫塊などに効果があります。
「塩分(塩化ナトリウム)」ではなく伝統海塩で、苦味と一緒に摂りましょう。
温には寒、寒には温の食べ物を組み合わせて、バランスを取ることが重要になります。
温…身体を温める性質、止痛、新陳代謝の促進作用がある食材です。
冬の薬膳、冷え症体質などの食事に使用します。
平…温寒のどちらの作用もない、極めて穏やかな性質の食材です。
日常の食事で一番多く、使用されます。
寒…身体の熱を取る性質、鎮静、解毒、消炎作用がある食材です。
夏の薬膳、熱性体質などの食事に使用します。
鹹の商品